実は一番難しい!面接官が腹落ちする志望動機の作り方
私自身、6年に渡る転職活動の中で一番手こずったのは、この志望動機の作る部分。
どの会社も以下の3段論法の1つでも曖昧な状態では全く相手にしてくれませんでした。
・なぜ転職するのか
・なぜこの業界か
・なぜ我が社か
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なぜ受け入れ企業は、志望動機について、なんとなくを許容してくれないのでしょうか?
皆さんはもうお分かりだと思いますが、企業は、志望動機が曖昧な方を採用して、散々苦労して来ているからです。内定辞退、早期離職、入社後のトラブルなどなど。
やはり志望動機に至るストーリ建てが、面接官に取って腹落ちする内容でないと、採用欄に「⚪︎」をもらうのは難しい。そして、自分自身の物語を、自己満足でなく社会的な意味を持たせて、人から見て納得するように作ることはとても難しいことです。
以前の記事にも書きましたが、やはり、自分のことを知るのは実は一番難しい、ということなんですね。
それでは、私自身、どのように面接官が腹落ちする志望動機を作っていったか書いていきますね。
1.なぜ転職するか
なぜ転職するか、という質問は、普通に聞かれると、とても主観的な部分を含む質問に感じますよね。
私もそうでしたが、率直なところ、今の仕事がきついから、給料が安いから、面白くないから、友達からすごいって言われないから、などなど、今の仕事で満足していないことがまず、頭に浮かびませんか?
このような個人的な欲求不満は、一旦、心にしまいましょう。友人などで世間話をする際に披露出来るはずです。
なぜ、このような個人的な欲求不満を面接官に伝えてはダメなのか?心の根っこで、実現したいことを持っている人で、その実現したいことが会社と一致するか、役に立つかを採用する側は見極めたいからです。そのような方は、たとえ業績不振に陥って、待遇が一時的に下がることがあって、欲求が満たされない場合でも、一緒に頑張ってくれる場合が多いことを知っているからです。逆に、個人的な欲求不満を動機に転職して来た人は、待遇が下がったらすぐに去ってしまうことを知っているからです。
ということで、今自分が実現したいことがあって、それが今いる環境だと達成できないことを伝えることが重要だと思います。
私の場合は、コンサルタントから事業会社への転職でしたので、王道の転職理由は、「コンサルは助言止まりで実際に自ら決定権を持って事業を進められない。自分が考えた事業計画を自分自身で実行したいため事業会社へ、、、」というものです。だいたい、この理由で、ほとんどの面接官も納得してくれます。
一方で、この理由、いろんなコンサル出身者が使いまくっている、言い換えると独自性の薄い理由でもあり、私も面接官から、「そうは言ったって、現職でもやりようはあるんじゃないの?」と他のもう一歩踏み込んだ理由を聞かれたことがありました。
そこで、このような理由も付け加えました。
「私の所属するコンサル会社の主な顧客は官公庁でした。私の専門分野の公共交通はこれまで都道府県や市役所など公共機関が主導して来ましたが、今後、自動運転などの技術先行型の民間初のモビリティサービスが業界をリードするように世の中が変わり始めました。ですので、このパラダイムシフトに対応するために影響力の低くなった公共機関に対してコンサルをする立場から、モビリティサービスを自ら実行する事業会社の一員に転職することが、より良い交通サービスを市民に提供したいという私の目標達成のために必要なのです」
ここまで、社会情勢の変化と、それに合わせ、目標達成のために転職が必要だと言い切れば、そこからさらに踏み込んでくる面接官はおらず、腹落ちいただくことができました。
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2.なぜこの業界か?
この質問についても主観的な答えとして、「この業界は、今の業界より給料が高いから。残業が短いから。安定しているから」などが浮かぶように思います。
1.とほとんど共通ですが、ここでも、客観的な理由を用意しましょう。
やはりここでも、今自分が実現したいことがあって、それがこの業界で働くことで達成に近づくことを伝えることが重要だと思います。
私の場合は、自分の実現したい新しいモビリティサービスに興味を持っている業界が複数ありました。
米国のUberをはじめとしたモビリティユニコーン企業、GAFAなどIT巨大企業、タクシー業界とタッグを組んだ配車アプリサービス企業、大学ベンチャー、世界中の自動車メーカ、欧州では鉄道会社など群雄闊歩・戦国時代の様相です。
その中でも、この業界が必ずやこの分野をリードする存在と言い切ることが重要です。
その理由も的確に示す必要があるでしょう。
例えば、
- なぜならば、結局はモビリティサービスは空間移動という物理現象を対象にした、非常にローカル性の高い事業であり、ITの仮想的なデジタルな世界で完結しない事業であるため、IT企業が覇者になれない分野。
- そして自動運転という巨額な研究開発投資を必要とするテクノロジー先行の分野であり、資本力とそれを扱いこなすプロフェッショナル人材が必要であること。
- これを兼ね備えた業界は1つしかないと。
というように。
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3.なぜ我が社か?
面接官に、「我々の業界がいいんだね」というところまで分かってもらったら、もうあと一歩です。
面接官の「でも、この業界には技術力に長けたA社や、ユーザ満足度No1.といわれているB社が存在するよね?それでも何故、我が社なの?」という質問に答えきる必要があります。
ここで、日頃の業界比較の成果を惜しみなくアウトプットしましょう。
ここでは、自身の経験から語る方法と客観的なデータに基づき語る方法とがあると思います。
両方を簡潔に示すのが理想だと思います。
(1)自身の経験から語る方法
・この方法のメリットは、独自性や経験値の多さをPRできること、自信を持って持論を展開する力も合わせて示すことができるメリットがあります。
・私の場合は、前職のコンサルタントのプロジェクトで、転職採用試験を受けた企業とA社、B社とそれぞれお付き合いする機会がありました。具体的には、各社にある社会実験のモニター募集をお願いしたのですが、その応募結果が、圧倒的に転職採用試験を受けた企業からが多く、その組織力を体感した、ということをお伝えしました。そのようなエピソードが準備できていると良いと思います。
(2)客観的なデータから語る方法
・この方法は、業界構図の理解度や今後の事業戦略をいかに理解できているか、さらには論理的思考ができることをアピールできるメリットがあります。
・私の場合は、転職採用試験を受けた企業とA社、B社で、グローバルでのエリア別の営業成績を頭に入れてありました。私の実現したいモビリティサービスは北米と中国で先行し、そこの勝者が、グローバルで勝者になる、転職採用試験を受けた企業はA社、B社に比べ、該当エリアで圧倒的な営業成績を上げており、モビリティサービス分野で競争優位であるのは確実であるため、ということをお伝えしました。
4.まとめ
ということで、全体のまとめです。
- 繰り返しになりますが、このなぜなぜ3段論法(なぜ転職するのか、なぜこの業界か、なぜ我が社か)を是非、サラサラと詰まらずに答えられるようになってくださいね。
- その際には、ご自身の実現したいこと、経験、社会的な変化、客観的なデータをもとに力強くご自身の言葉で語り、結論を言い切れることが重要だと思います。
- 志望動機は、企業や他の誰もものでもない、ご自身が決めていいものなのです、是非、自信を持って自分の考えを堂々と語って見てくださいね。
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